■eMAXIS Slim誕生の背景と、eMAXISシリーズの取り組みを紹介
三菱UFJ国際投信では、代田秀雄・取締役商品部門副部門長が「~今も、そしてこれからも~ 業界最低水準の運用コストをめざし続ける eMAXIS Slim 誕生!」と題して、新たに誕生したインデックスファンド「eMAXIS Slim」を紹介すると共に、既存のeMAXISシリーズの歴史や特徴、取り組みなどについて語った。

「eMAXIS Slimは、2月に一部新聞で報道されて以降、インターネットのブロガーを中心に非常に話題になっていますが、詳細をお話するのはこの場が初めて。今日がeMAXIS Slimのお披露目の会になります。3月6日よりネット証券4社すべてで販売を開始します」
ネット上での最大の話題は、なぜ既存のeMAXISの信託報酬を引き下げずに新ブランドを作ったのかだったという。これについて代田副部門長は、eMAXISは63社もの販売会社が扱っていて、信託報酬は販売会社との折半になるため、運用会社取り分をゼロにしてもeMAXIS Slimの水準まで引き下げることは難しかったと、ネット証券4社とのコラボレーションでeMAXIS Slimを作った経緯を説明した。なお、eMAXIS Slimの信託報酬は、国内株式インデックス0.18%、先進国株式0.20%、国内債券インデックス0.14%、先進国債券インデックス0.17%。
続いて、2009年10月のファンド誕生以来、ネット専用・ノーロード・インデックスという流れを作ってきたeMAXISシリーズを紹介。ネット向けのインデックス投信のうち40%がeMAXISシリーズであることや、最近の傾向として国内外の債券・株・リート、新興国の株と債券に投資する8資産均等のバランス型が伸びていることなどを説明した。また、資産残高に応じて信託報酬を引き下げる「受益者還元型信託報酬」を業界でいち早く導入するなど、eMAXISならではのさまざまな取り組みについても触れた。
「eMAXISは、幅広いラインナップを揃えて、さまざまなソリューション提供を実現していきます。一方、eMAXIS Slimではラインナップを4資産、販売会社もネット証券4社に絞り、さらに紙の資料なども極力削ることでコストの削減を図っています。2つのブランドでそれぞれ個性を出しながら、ビジネスを展開していきたいと考えています」
今回のテーマにもあるように“業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざしつづける”eMAXIS Slimの誕生。今後は、iDeCo(個人型確定拠出年金)での提供も進めていくという。いずれにしても、インデックスファンドで資産運用をしたいと考える個人投資家にとって大きなニュースと言えそうだ。