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インタビュー

つみたてNISAは、投資初心者にも向いている制度。資産全体でのバランスを考えつつ、20年間持ち続けられる商品を選びましょう!

ファイナンシャルプランナー 岩城みずほさんに聞く

■既存のNISAやiDeCoとの、上手な使い分けのポイントとは?

 さて、つみたてNISAが始まるからと言って、すべての人がすぐにつみたてNISAを始めることがいいとは限りません。その人の状況によっては、まず既存のNISAを検討したほうがいい場合もあります。既存NISAを優先的に考えたいのは、ある程度まとまった額の資産があって一括投資ができる人です。その場合は、まず非課税枠の大きい既存NISAを使って、翌年からつみたてNISAに切り替えるという方法を取るのがよいでしょう。

 ちなみに、既存NISAとつみたてNISAは併用はできませんが、既存NISAで買った資産を保有したままで、翌年からつみたてNISAに切り替えることは可能です(つみたてNISAから既存NISAに口座を切り替えた場合も同様です)。たとえば、2017年に既存NISAで非課税枠いっぱいの120万円で買い付けた商品は、5年後の21年末までは保有し続けることができ、いつでも売却して非課税で利益を受け取ることができます(つみたてNISAを使っている場合は、既存NISA口座で5年後のロールオーバーはできません)。

 次に、iDeCo(個人型確定拠出年金)との使い分けはどのように考えればよいでしょうか。課税所得のある人は、つみたてNISAや既存NISAの前にまずiDeCoの検討を優先すべきです。その理由は、iDeCoではNISAと同様に運用益が非課税になるだけでなく、拠出時には所得控除効果があり、受け取り時にも一定額までは非課税になるからです。そこで、まずiDeCoに資金を振り向けてから、その後でつみたてNISAや既存NISAを検討することをおすすめします。

 ただし、iDeCoの場合は60歳までは払い出しができません。そのため、iDeCoに全部入れてしまうと後で現金が必要になったときに払い出しができなくて困る可能性もあります。つみたてNISAや既存NISAなら、いつでも好きなときに払い出しが可能です。そこで、途中で使う可能性も考えて、iDeCoとつみたてNISAのバランスを取るとよいでしょう。

■長期投資が前提のつみたてNISAでは、インデックス型を選ぼう

 つみたてNISAでどの商品を選ぶかという話の前に、まずは金融機関選びについて少しお話したいと思います。すでに、NISAを使っている人はご存知だと思いますが、対象となっているすべての投資信託をあらゆる金融機関で扱っているわけではありません。金融機関によって、投資信託の取扱い数には差があります。

 そこで、どの金融機関でつみたてNISA口座を開設するのかが重要になってきます。どちらかというと、実店舗が中心の対面型の金融機関は取扱い本数が少ないので、扱い本数が多いネット証券大手がよいでしょう。つみたてNISAは年間40万円と投資額が少ないので、対面型の金融機関ではひょっとすると課税口座で運用する別の商品を一緒に勧められる可能性もあります。その意味でも、ネット証券のほうがおすすめと言えるでしょう。

 金融機関が決まったらいよいよ商品選びですが、基本は「20年間持ち続けられる対象」を選ぶということです。ポイントのひとつが、「コスト感」です。年間40万円という小さな枠だからこそ、コストは大事になってきます。つみたてNISAの対象商品は、販売手数料は0円(ノーロード)なので、コストというと保有している期間中かかってくる信託報酬を指します。この信託報酬の低いものを選びましょう。

 つみたてNISAの対象となる投資信託にはインデックス型とアクティブ型がありますが、その中ではインデックス型を選んだほうがよいと考えます。理由は、まずインデックス型のほうがアクティブ型より信託報酬が低いという点です。また、指数に連動するインデックス型に比べると、アクティブ型は内容が複雑で理解するのが難しいという面もあります。さらに、アクティブ型では長い運用期間中に、途中で変質してしまうのではないかという疑問もあるからです。

 誤解して欲しくないのは、私は決してアクティブ型投信自体を否定しているわけではありません。ただ、長期で積立投資を行うつみたてNISA口座では、わざわざアクティブ型を選ぶ必要はないのではないかということです。

 また、インデックス型の中には、1本のファンドで株式以外の資産――債券やリートなど――にも投資するバランス型のファンドもあります。こちらについても、つみたてNISAでは選ぶ必要はないと考えます。バランス型は中身が把握しづらい上、複数の資産を扱うことなどから信託報酬が相対的に割高です。さらに、今は低金利なので債券に投資する意味はあまりありません。せっかくの非課税メリットを生かしにくいというのが、バランス型をおすすめしない理由です。

 では、インデックス型の中でどれを選べばいいのかということですが、たとえば日経225(日経平均)よりはTOPIX(東証株価指数)に連動するものを選ぶ、といったようになるべく幅広い銘柄に投資する商品を選ぶのがよいでしょう。もちろん、日本株に限る必要はなく、「国際分散投資」を意識して先進国を中心に世界の株式に広く投資できる銘柄を選べばいいと考えます。

 金融庁は、パフォーマンスをつみたてNISAの銘柄の選定条件としてはいません。ただ、さまざまな条件を設けて銘柄を絞り込んでいることから、インデックス型投信についてはどれを選んでも大きく失敗するようなことはないだろうという考え方で構わないでしょう。

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