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インタビュー

コストやレーティングの評価データから見る「アクティブ型VSパッシブ型」の現状と、アクティブ型投資信託を選ぶ際のポイントとは?

モーニングスター プロダクト開発本部ファンド分析部マネージャー 坂本浩明さんに聞く

 国内株については、日本がマザーマーケットということもあり、アクティブ型でも優れた投資信託はあるのですが、こと国際株式となると、投信先進国の米国と比べると大きく状況は異なります。米国では国際株式に限らず非常に長期で運用されているロングセラーのアクティブ型の投資信託があり、そうしたアクティブ型投信が高いレーティングを付けています。

 一方、日本ではどちらかというと海外株に投資するアクティブ型では、オーソドックスなものよりテーマ型に人気が集まる傾向があります。今だと、たとえばAIやビッグデータ、自動運転などです。こうしたテーマ型のアクティブ型投信は、旬の間はパフォーマンスがいい場合が多いのですが、一時期で人気が終わる可能性もあります。長期で保有することを考えると、もっとオーソドックスで割安株あるいは成長株の中の有望株に投資していくような商品が出てくることが望ましいと考えます。ただ、現状では日本のアクティブ型投資信託でそうした運用を行っており、パフォーマンスがよいものはまだ少ないと言えるのではないでしょうか。

 ちなみに、カテゴリー別のアクティブ型・パッシブ型のレーティング平均で見て欲しいのは、あくまで全体像です。単純に、アクティブ型のレーティング平均がパッシブ型を上回っているカテゴリーなら、アクティブ型を選んでも大丈夫という話ではありません。こうした現状を踏まえた上で、個別のファンドごとにコストやパフォーマンスを見ながら選んでいくことが重要です。

■楽しみながら、よいアクティブ型投資信託を見つけて欲しい

 今回はコストとレーティングの現状から、「アクティブ型VSパッシブ型」について解説しましたが、このように見ていくと「それなら、コストの低いパッシブ型の投資信託でよいのではないか」と考える人もいるでしょう。

 確かに、長期のパフォーマンスで見ると全体的にはパッシブ型が優位という状況です。最初にご紹介した米国の「アクティブ/パッシブバロメーター」の調査結果を見ても、低コストだからといって必ずしもパッシブ型に勝つわけではありません。そのため、投資初心者で何を買えばいいのかわからないという方であれば、まずはパッシブ型投資信託を買う、という選択も妥当かもしれないと思います。

 ただ一方で、平均的なパフォーマンスでは物足りない、多少リスクを取っても積極的にリターンを狙いたいという個人投資家もいるでしょう。全体的には厳しい状況とは言え、アクティブ型投信の中にもよい商品はあります。そこで、アクティブ型投信を選びたいという方には、今回説明したように「コスト」にも気を配った上で優れたファンドを探していただきたいと思います。

 ところで、投資信託を選ぶ際に「過去のパフォーマンスは関係ない」という意見があります。アクティブ型投信の場合、たとえばファンドマネジャーが変わるなどして運用の特性が変質していることもあるので、確かに過去のパフォーマンスが参考にならないこともよくあると思います。過去のパフォーマンスが将来のパフォーマンスにつながるわけではない、ということです。

 それでも、過去のパフォーマンスは参考にできる重要な情報のひとつだと考えます。いくら目論見書でさまざまなことを言っても、やはり数字はごまかせないからです。モーニングスターのサイトの投信検索ページなどもご利用いただいて、パフォーマンスやコストなどをカテゴリー平均とも比較しながら、パフォーマンスやコストなどの面からよい商品を選んでいただく、という方法をまず個人投資家の方にはおすすめしたいですね。

●モーニングスターの投信検索ページ

レーティングやリターン、コストなどを選ぶことで、条件に合ったファンドの絞り込みが可能。拡大画像表示

 

  また、定性的な情報にもぜひ目を向けていただきたいと思います。すでに述べたように、個人投資家に公開される情報は限られてはいます。しかし、運用会社によっては、運用の中身について積極的に開示しているところもありますし、優れたファンドマネジャーがいれば、月次報告書などからもどのように銘柄を組み入れているのか鋭い着眼点が漏れ伝わってくるものです。

 アクティブ型投資信託は、ベンチマークと同じような、あるいは類似ファンドと似通ったポートフォリオでは、当然同じようなパフォーマンスしか出せません。対ベンチマークで言えば、ベンチマークの銘柄やセクターと差をつけることで、うまく見通しが当たればベンチマークを上回るパフォーマンスを上げられます。初心者の方には難しいかもしれませんが、月次報告書や目論見書といった開示資料を見る中で、運用の姿勢や銘柄選びの観点なども読み解いていくことも投資の「楽しみ」の一部だと考えます。興味があれば、ぜひ挑戦して欲しいですね。

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