伸び盛りの小型成長株に注目する商品から、世界最大のインデックス運用、もっと自由な投資を実現するシリーズまで、多彩な顔ぶれに!

9社が参加してのミニセッションもいよいよ終盤。こちらも多彩な顔ぶれで、強くて勢いのある小型成長株を選び抜くことにこだわっている野村アセットマネジメントのファンドに対し、バンガードインベストメンツ・ジャパンはインデックス運用における実績について説明。最後の大和証券投資信託委託は、23本から成る新しいファンドシリーズを紹介した。

高パフォーマンスの源泉は企業の「強さ」と「勢い」
~ファンドマネジャーが「野村リアル・グロース・オープン」の秘密を語ります~
(野村アセットマネジメント/ミニセッション会場 15:30~16:00)

野村アセットマネジメントによる講演では、2009年1月から「野村リアル・グロース・オープン」の運用を担当している同社運用部株式グループの槇重人氏が登壇。2003年に野村証券の専用商品として設定されたこのファンドは、2018年6月から楽天証券、同年8月からSBI証券、同年9月からマネックス証券、同年10月からカブドットコム証券に販路を拡大し、さらに同年11月から松井証券でも取り扱いがスタートするという。

槇氏によれば、「野村リアル・グロース・オープン」は「利益成長=株価上昇」というシンプルなロジックに基づいて、企業の「強さ」と「勢い」という2つの視点から銘柄を吟味しているのが大きな特徴だという。「強さ」とは過去の景気変動の波を乗り越えながら着実に利益を上げてきたという実力で、「勢い」とは利益成長が加速する局面にあることを意味している。

たとえば、2018年8月末まで組み入れ銘柄で最も大きなウエートを占めていたD.A.コンソーシアムホールディングスは、博報堂DYホールディングスが出資しているネット広告の大手で、「勢い」を感じた時点で投資を始め、「強さ」を伴ってくることを確信して保有を継続してきたそうだ。かつて博報堂DYホールディングスは2つのネット広告企業を有し、非効率性を踏まえて2016年10月にそれらが経営統合して生まれたのが同社である。

この経営統合は、博報堂DYグループの中核として市場拡大が続くネット広告の分野でシェアを獲得していくための戦略であると判断し、投資を行ったわけだ。その読みが的中して「勢い」は加速し、利益成長率が加速していった。

そして、その「勢い」が持続するか否かを観察している段階において、D.A.コンソーシアムホールディングスの社長が博報堂DYメディアパートナーズの社長も兼任するという人事が行われたことから、グループの中核として「強さ」を伴うようになるだろうと槇氏は判断。すると、博報堂DYホールディングスがD.A.コンソーシアムホールディングスの完全子会社化に踏み切り、経営統合時点の5倍もの株価でTOB(株式公開買い付け)が実施されたという(その結果、10月26日で上場廃止に)。

こうして利益成長が加速するケースは、やはり大型株よりも小型株に多く見られるようだ。しかしながら、10年前は時価総額500億円程度の銘柄も専任のアナリストがウォッチしていたものの、外資系を中心に撤退が相次ぎ、現在は証券会社のアナリストがカバーしてないことが多い。そこで、槇氏自らが年間400社程度を実際に訪問してリサーチし、銘柄の発掘を行っている。

こうした伸び盛りの小型成長株は、新興国よりも日本のような先進国において数多く生まれていると槇氏は指摘する。なぜなら、先進国では社会構造や消費者行動の変化が早く、企業の栄枯盛衰は顕著だからだ。それだけ淘汰も多いが、小型成長株が一気に売上を伸ばすことになるので、まさに宝庫なのだという。

たとえば、2009年に任天堂は5500億円の営業利益を稼いでいたが、2018年には1800億円まで減ってしまった。だからといって、日本のゲーム市場の規模が3700億円も縮小したわけではなく、スマホ向けで人気を博したKLabやコロプラ、アカツキといった新興勢力が任天堂の減益分を分け合った格好になっていると槇氏は指摘する。

もちろん、こうした変化は新興国でも起きているが、5~10年のタームを要するという。それに対し、ZOZOやメルカリが瞬く間に台頭して時価総額を大きく拡大させているように、日本では圧倒的にスピードが早いと槇氏は力説した。

初心者でも簡単、バンガード・ファンドを通じた投資術
(楽天投信投資顧問、バンガードインベストメンツ・ジャパン/ミニセッション会場 16:15~16:45)

バンガードインベストメンツ・ジャパンからは、同社戦略投資部長の塚本俊太郎氏が登場。まず、バンガードは世界最大の投資信託運用会社で、世界最大のインデックス運用提供会社でもあると述べたうえで、低コストの金融商品を提供することにこだわっているのは、投資家により多くの利益を得てもらうためだと説明する。

1975年の創立以来、バンガードが愚直に守り続けてきたのは、「すべての投資家のみなさまと公平に向き合い、投資目標達成のための最良の機会を提供する」という使命。その結果、現在では582兆円にも達する資産を投資家から託されているという。

フィラデルフィアから自動車で30分の場所にあるペンシルバニア州バレーフォージに本社を構え、①目標(適切で明確なゴールの設定)、②バランス(資産クラスと銘柄の分散)、③コスト(コストの最小化)、④規律(長期投資の継続)というバンガードの投資哲学は創業以来、まったく変わっていないそうだ。

バンガードが低コストを実現していることには、3つの理由があると塚本氏は指摘。その1つは、一般的な投資信託とは違って「投資家=バンガードの株主」という仕組みになっており、利益がすべて還元されていることだという。

そして、投資家ごとに単独のポートフォリオが組まれる他社のケースとは異なり、バンガードでは同じ指数に連動するインデックスファンドやETFのアセットを統合して合同運用を行っていることが2つ目の理由。さらに、優れた運用パフォーマンスが顧客の目標達成につながり、信頼が深まることでさらに多くの資産が託されてスケールメリットが働き、実績をいっそう向上させるという好循環が生じていることが3つ目だ。

その結果、1981年に0.61%だったバンガードの平均エクスペンス・レシオ(総経費率)は、2017年に0.11%まで低下。36年間で6分の1にまで縮小しており、バンガードを除く大手運用会社(上位20社)の0.50%と比べても圧倒的に低い。こうした強みについて触れたうえで、塚本氏はバンガードのファンドを通じた投資術について話題を移していった。

多くの人々にとって、金融市場の動向を日々観測して分析するのは難しいことで、プロの運用に任せてしまったほうが合理的。ただ、約6000本もあるファンドの中からどうやって選び出せばいいのかという問題も残る。

“ほったらかし”の長期投資を実践するうえで求められるのは、低コストであることと、分散投資が行われていること、繰り上げ償還されるリスクが低いことだと塚本氏は説く。また、ベンチマークをしのぐ成果をめざすアクティブ型のファンドは各社で特徴が異なり、継続的に運用状況を分析する必要がある。

だが、指数に連動する成果をめざすインデックス型は各社でほとんど実績に差がないので、コストの安さや資産規模、流動性が選択のポイントとなってくるという。そして、2018年7月31日時点のNISA口座で運用している海外籍ETFの資産残高ランキングに目を向けてみると、トップ10のうちの5本をバンガードのものが占めていると塚本氏は指摘する。

そのランキングの1位になった「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」は、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動するように設計されており、先進国と新興国の大型・中型・小型株を対象としているので、低コストで世界の株式市場全体に投資するには最適とのこと。ただ、海外籍ETFは外貨建ての投資となることも確かだ。

そこで、バンガードインベストメンツ・ジャパンは楽天投信投資顧問とパートナーシップを結び、楽天・バンガード・ファンドを設立。国内籍のファンドとして、日本円で最低100円からバンガードのETFへの積立投資を行えるようにした。

販売手数料はゼロで、信託報酬も業界最低水準。全世界株式を対象としたものからバランス型までそろったラインナップで、自分自身のリスク許容度に応じた選択が可能だという。

豊富なラインナップのiFreeシリーズを活用した資産形成を!
(大和証券投資信託委託/ミニセッション会場 17:00~17:30)

ミニセッションの最後を締めくくったのは、大和証券投資信託委託マネーライフサポート部エグゼクティブ・プレゼンターの秋元幸江氏だ。同社が紹介したのは「iFree(アイフリー)」というファンドのシリーズで、そのネーミングには「投資(investment)をもっと自由(free)に」という思いが込められているという。

同シリーズのポイントは、①低コスト、②4つのカテゴリーから自由に選べる、③進化し続ける(新しく追加されていく)の3つ。2016年9月8日に11本のインデックスファンドのシリーズとしてスタートし、現在は23本にまで拡充されているそうだ。

4つのカテゴリーから成っているのも特徴で、①「iFree」はベーシックなインデックスファンド13本+バランス型2本(通常の3分の1程度のコスト)、②「iFree NEXT」は成長分野に注目した3本、③「iFree Active」は未来を見据えたテーマに投資する4本、④「iFree」はレバレッジを活用した1本だ。①では、つみたてNISAの対象とされるファンド158本に7本が採用されている。

23本のうち、2018年8月31日に新規設定されたのが3本。「iFree年金バランス」はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオを手本とする運用を行っており、秋元氏いわく、ありそうでなかった商品で、安定性と効率性の両面を求めて株式と債券に半々に投資している。

過去10年間のGPIFの運用を振り返ってみると、リーマンショックがあっても3%台のパフォーマンスを保ってきた。人生100年時代を踏まえて、リスクをいかにコントロールしていくかがカギとなってくると秋元氏は訴える。

そのためには、資産・地域・時間の分散と長期保有を徹底することが重要。長期を前提とするためにも運用コストはできるだけ低いほうが望ましく、「iFree年金バランス」の信託報酬は業界最低水準の設定で、販売手数料ゼロのノーロードだという。

続いて、「iFree NEXT FANG+インデックス」はNYSE(ニューヨーク証券取引所)の最新指数に連動するファンド。FANGとは、Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Netflix(ネットフリックス)、Google(グーグル)の頭文字を組み合わせたもので、FANG+インデックスはフェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット(グーグルを傘下に持つ持ち株会社)、アリババ、バイドゥ、エヌビディア、テスラ、ツイッターによって構成されている。

周知の通り、FANGは圧倒的な存在感を示しており、世の中において様々なプラットフォームとなっている。ただ、上下に値動きがある銘柄ばかりなので、ドルコスト平均法の効果でボラティリティ(価格変動)を味方につける積立投資に適したファンドだと秋元氏はアドバイスする。

3本目の「iFree NEXT NASDAQ100インデックス」はNASDAQ100指数に連動した運用成果をめざしているという。同指数は過去5年間において、日本株や他の先進国株などを圧倒するパフォーマンスを上げてきた。

さらに秋元氏は、2018年1月に設定された「iFree Active ゲーム&eスポーツ」も紹介。2013年に12億人だった世界のゲーム人口は、中国がけん引して2018年には23億人まで拡大すると見込まれているという。

NBA(米国プロバスケットリーグ)ファイナルの視聴者が2950万人であるのに対し、eスポーツの大会は8000万人もの規模に達しており、凄まじい広告収入が期待される有望な分野だと秋元氏は訴えた。そして、これら「iFree」シリーズの中で自分に適したものを選ぶ際には、大和証券投資信託委託が開発したロボットアドバイザー「ファンドロイド」を活用してほしいと付け加えて講演を終えた。